Advanced CenturyBy Miecoh


CDをいただいてから何度も聴かせていただきました。ありがとうございます!

何か、今回のアルバムを聴いて、前作もより深く理解出来た気がします。

合わせて聴いて、ようやく、okiさんの伝えようとするメッセージの全体像が朧げながら見えてきた?


「人間」とは「人」と「間」と書く訳ですが、

だからなのか、人と人との間には、深い「溝」が存在します。

「溝」は外的な「時間」「距離」等から、内的な「信条」「心」の様な種々の形で顕われます。

(「文化」や「階級」「人種」なんて溝もある、他にも沢山)

が、僕には、それらの「溝」が本質的には同じモノである様に思います。

僕はokiさんの音楽に、この「溝」を超えようとする切実な意志を感じます。


ネットや交通機関等の発達により、「距離」という溝は、かなり埋まりつつあるのでしょうか?

しかし、連続する「時間」を超える事は、まだ人間には容易な事ではありません。

私達は何時だって、「過去」と「未来」に繋がっているにも関わらずです。

そして、言うまでも無く、人と人との「心」の溝においては、深く、対岸すら見渡せるモノではありません。

たとえ、同時代を生きている人間とも、そうであるのなら、

「過去」や「未来」の人間達に対してであれば更に、溝は深いでしょう。

結局、人間は互いに理解しあう事は不可能なのでしょうか・・・?

だが、その様な諦念を根底に抱えているからこそ、人は「想い」を人に伝えようとするのかもしれません。

「表現」とは、その様な「溝」と対決する作業であり、行為なのでしょう。(決して、それだけじゃないけど)


かつて、人間の想いは月にまで届いた。

時を超えて来る、人間の想いもある。


okiさんの「表現」は好ましい抑制を持ちながらも、野心に溢れている。

それは、アポロ計画の様に、まだ誰も足を踏み入れた事のない「フロンティア」を探している様だ。

自分自身の「オリジナル」を追求するという決意表明を、アポロ計画に重ねているのでしょう。

ケネディのスピーチはokiさん自身の言葉なのだ。


そして、okiさんの「音楽」にとっての「静かの海」「Taurus-Littrow」(ともにアポロの着陸地) は、それを聴く人間の内にもある。

「Advanced Century」には、多くの人間に着陸し、人の内に小さな一歩を踏み出したい、・・・との想いが込められている。

それは「時間」さえ超えたいという願いだ。


okiさんの「アポロ計画」は続いている。

2001/09/28